浪漫堂ウルトラファイティングコレクション版
浪漫堂ウルトラファイティングコレクション版

また、ULTRA-ACTの成功によって「ウルトラマンのようなウェットスーツのヒーローが、各関節や可動軸で、ロボットのように可動ギミックが露出した状態で仕上がったフルアクションフィギュア」が勝利を収めた形で市民権を得て、そこから一方では(株)エヴォリューショントイという新興インディーズメーカーが、ULTRA-ACT規格で、バンダイが商品化しなかった、ウェットスーツタイプのヒーローの、ミラーマンやアイアンキングやシルバー仮面やレッドマン等を「HERO ACTION FIGURE(HAF)」というブランドで商品化するという流れも起きるようになった。

エヴォトイ HAF アイアンキング
エヴォトイ HAF ジャンボーグA

その先で「バンダイのフルアクションフィギュアのウルトラマンシリーズは」という話に戻ると、2013年に、まずは30年続いたウルトラヒーローシリーズウルトラ怪獣シリーズのスタンダードソフビのビジネスが終了し、隙間を開けずにサイズ縮小の廉価版のソフビシリーズがとって変わった。
この時点で、各種ウルトラシリーズのアクションフィギュアは、ウルトラ超合金、アクションヒーロー、ULTRA-ACTの系譜のサイズに縛られる必要がなくなり、ブランドの統合という意味も含めて、ULTRA-ACTの風呂敷はソフビサイズ改定の3年後の2016年で畳まれ、こちらも隙間なく、既存のブランドレーベルであるS.H.Figuartsに吸収統合される形になった。
しかし、新規シリーズのウルトラソフビのサイズは、S.H.Figuartsを以てしても小さすぎてサイズが合わない。
むしろ、ソフビにサイズを合わせてしまうと、ハイエンドな造形も可動も詰め込みきれなくなる。
なのでバンダイは、ここで二つの路線を敷いた。
片方は、新サイズのソフビと絡めることを考えない、S.H.Figuartsオリジナルのサイズ、スケールであり、独自の路線で突き進むこと。
もう一つは(ここは連載でいずれ言及するが)新規ウルトラヒーローシリーズソフビよりは、一回り小さいサイズで、出来うる限りの可動とオプションを詰め込んだ、ABS製の食玩ウルトラアクションフィギュアをシリーズ展開すること。
その「二刀流」が、2022年現在での、バンダイのウルトラマンアクションフィギュアグッズの、2大メインストリームであるという結論に達した。

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