テレビヒーロー 8インチ 1979年

旧ポピーで発売展開された、文字通り日本のテレビヒーローのアクションフィギュア。MEGO社でいうと8インチフィギュアで、㎝に直すと20㎝でスケールは1/9といったところか。
ラインナップは、スパイダーマン、バットマン、スーパーマンという、アメコミ御三家の他は、仮面ライダー1号、仮面ライダーV3、ウルトラマン、ウルトラセブン、ザ・ウルトラマン、ガッチャマンのケン、バトルフィーバーJ(メンバー全員)という「1979年らしい代表面子」で揃っている。
手首は、スーパーマンとスパイダーマンは素体の手をそのまま使っているが、他のメンバーは皆拳を握ったグローブのソフビをはめ込んで表現してある。やろうと思えば出来ないこともないのだろうが、コスチュームの着せ替えは前提としていないため、頭部も売っている商品固定であり、スーツだけの発売展開もしなかった。
可動としては、変身サイボーグ1号と比較しても基本的に遜色はないが、コスチューム記事が、ビニールが多かった変身サイボーグ1号と比べて、基本布地で構成されているテレビヒーローは、仮面ライダーやアメコミヒーローにはより栄えるのだが、ウルトラ系に関しては違和感を抱いてしまう印象が強かった。また、ワールドヒーロー同様に、絡める敵のアイテムがないので、どうしてもヒーロー単体で遊ぶしかないのは、商品展開にブレーキがかかってしまうとも言えた。

しかし、超合金が出た後とはいえ、変身サイボーグ1号の系譜が蘇えったことは賞賛に値するし、その後のラインナップにも期待したが、ポピー的には、超合金、ポピニカに続く第三のブランドにはならずに終わってしまった。

この時期、以上のような流れで「ブルマァク倒産から引き継いだウルトラ玩具化権利の新たな使い道」と「米国マーベル社と提携したことによる、対米輸出を目論んだ商品展開」が絡み合って、三種の「ウルトラセブンのアクションフィギュア」が同時期に生まれたことは興味深い。

次回「魁!オモ写塾・3 「ウルトラセブンアクションフィギュアの歴史・3」「近代3大メーカーのスーツ式セブンフィギュア」」

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事