承前「歴代ウルトラセブンソフビを徹底比較して歴史を語る!

「オモ写」
皆さんはご存じだろうか。
まぁ読んで字のごとく解説すれば「オモチャの写真」の略である。
しかし、ただオモチャを撮影するだけの意味に留まらない。
主に最新の技術を投じて生産されたアクションフィギュア等を用いて、デジカメやスマホで撮った撮影を、Photoshopなどで加工して「ここだけの一枚」を作る。それが「オモ写」なのだ。

それは、いつ、誰が生み出したのかというと諸説はあるかもしれないが、サイト時代の一枚画ではなく、専門のwebコンテンツで、継続的にそうした画像をメインに扱っていたプラットフォームの元祖は、胸を張って、我が『光の国から愛をこめて』blog版だったと言い切って構わないと思う。
もちろん、そこでは大賀さんがその着想を得るに至ったきっかけとしての師匠のような方もいたり、画像掲示板等で単発の発信者もいたが、そもそもウルトラ超合金という時代のパイオニアを経て、それ以上のラインナップを誇ったウルトラアクションヒーローの発売が2006年であり、その発売と同時にblogの企画が始まったので、タイミング的には筆者がパイオニアと言い切って構わないと思う。

上で紹介した画像は、筆者がウルトラアクションヒーローのウルトラセブンをディテールアップカスタムしたものと、やまなや怪獣郷のソフビのクレージーゴンをカスタムリペイントしたものを、用意しておいた背景やビル群を紙で自作で用意して、セットを作りこんで撮影した写真に(ここからが大事なポイント)Photoshopで特殊効果を合成して作った『ウルトラセブン』(1967年)第38話『勇気ある戦い』の再現特撮画像なのである。

結果論から言ってしまえば、イマドキならAmazonでもトイザらスでも、好きなS.H.Figuartsで好きなウルトラマンを、ウルトラ怪獣シリーズというバンダイのソフビから好きな怪獣を、それぞれ買って用意して、オモ写用のストラクチャーのビルや民家や道路やミニチュアも、今はしっかりと商品化されているので、それらを用意してきて、ベランダなどへ持ち出して、太陽光の下で撮ったり、パソコンモニター一杯に青空を表示させ、それを背景にして撮影すればいい。そこでのスペシウム光線やエメリウム光線も、イマドキのフィギュアには「エフェクトパーツ(いずれ後述)」というのが付属していて、これをフィギュアにぶっ刺して撮影すれば、初級であれば誰もが簡単にこの程度のオモ写は完成させることは出来る。

ではなぜ、今回このような連載を立ち上げたのか?
今やオモ写はサイトやblogのみならず、TwitterやSNSで誰もが気軽に発信できるオモシロ趣味になった。筆者が手探りで始めた2000年代とは違い、上で書いたように、今はなんでも商品で揃えられるので敷居は低い。敷居は低いのだが、その分、「せっかくの素材なのに」「もったいない完成度の画像」が多くなってきてしまっているのだ。
もちろん、趣味の世界は本人が満足することが第一で、他人にアレコレ言われる筋合いはない。
あまつさえ「俺が元祖だ」などと、根拠も希薄なままウエメセでマウントをとる老害の言う事など、万に一つもメリット等ない、……と切り捨ててしまうのも簡単であるが、「実は自分でも、今一歩上手くやれないものかと気になっている」「どうも、みんなと同じようなカッコいいオモ写が作れない」と悩んでるそこのあなた! そんなあなたのために、筆者が20年近く前から培ってきたノウハウを、系統立てて時に論理的に、アイテムの選ぶ基準や理論等も含めて読み物として確立していけば、意外と簡単かつ安価で、オモ写のクオリティをグンと伸ばすことができる!……かもしれない、というのがこの連載。

今回の連載の中では、決して筆者の独善的な自己満足的自慢に留まらず、最適化された、ウルトラマンと怪獣ソフビの選び方の相性や、そこでのスケールロジックや商品ポテンシャル比較。そして「Photoshopは高価過ぎて使えない」人に最適なフリーソフトの紹介など、実践的ノウハウを重視して進行していきたいので、まぁ興味がある人は、ぜひ、目を通すだけでも何かしらの「オモ写での雑学」が手に入りますよと、先に宣伝させて頂いておく。

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