――言霊ってありますから、なんとか僕も25年やってきまして、「いつか俺の本を出すぞ」と言い続けてきて、自分の名前でようやく本を出せるようになったんですよね。声優さんもそうなんだけど、表現の世界って、勉強も大事だけれども、場数って凄く大事だと思うんですよ。たとえば今じゃ、阿部寛さんって、二枚目個性派俳優さんで、僕も大好きなんだけど、彼は元々『メンズノンノ』とかのモデルさんだったのが、ろくな訓練も勉強もなしに、突然映画『はいからさんが通る』(1987年)で主役に選ばれたんですけど、その時は見事に「大根の棒」でね(笑) でも、今じゃ阿部寛さんは大俳優にまでなったわけです。山城さんの場合は、一方で、アーティキュレーションとか鼻濁音とか子音の使い分けとか、勉強は絶対に大事なんだけど、人は学ぶより慣れろで、現場の場数を踏むことで、グングン成長していく存在でもあると思うんです。オーディションだってね。アニメの声優さんの世界って凄いなぁと思うんですけど。たとえばそれこそ、『ゲゲゲの鬼太郎』第6シリーズ(2018年)で、昭和の鬼太郎で主人公の鬼太郎を演じていた野沢雅子さんが、目玉のオヤジを演じるっていうのは、それまで目玉のオヤジを演じていた田の中勇さんが2010年にお亡くなりになって、変に似た声の代役を立てるんじゃなく、野沢さんも、もう元気な少年役で主人公を毎週やるのには無理も出てこられる年齢なので、かつての息子役が、今度は父親役にスピンオフしたのか、とか、僕らは感慨深く受け止めていただけですけど、実際の話を聞いたら、アレ、本当にオーディションで勝ち取った役だったっていうじゃないですか(笑) オーディションですよ!? どうですか! 山城さんが次のオーディション会場へ行ったら、横に野沢雅子さんが座っていたとか!(笑) すごすぎるでしょう! 古川登志夫さんとか深見梨加さんとか、どんなベテラン声優さんも、一つの役を演じるのにはオーディションを受けてる。声優の世界というのは、常に生き残りバトルの場なんですよね。そういう場数を踏んで、山城さんには大きな存在になっていって欲しいと思っているわけです。まずはじゃあとりあえず当面は配信ですか。

REALITY 」山城リアンさんのアバター

山城 そうですね。まず配信で名前を知って貰いつつ、各オーディションを受けていって、もう全部受かる勢いで、一つずつ向き合っていけたらいいなと考えてます。

――少し厳しいきつい言い方になるかもしれないんですけれど、まだ(株)ガジェットリンクさんのでは、その所属一覧サイトの一覧には山城さんの名前は載ってないし、山城リアンというWikipediaのページもない。この段階で、僕がなぜ山城さんに声をかけたのかは先ほど言いました。それは僕の賭けです! 10年後、Wikipediaに、山城リアンの項目がきっと出来てますから、そこでの様々な逸話への注釈で「出典・市川大河公式サイトのインタビュー」っていう未来が一番理想なんですけれど、その夢は叶えさせてもらえますよね?(笑)

山城 はい! そのつもりで動いております(笑)

――はい、じゃあ頑張ってください! 本当にありがとうございました。

山城 こちらこそありがとうございます。

――では最後に、ここまで全6回のインタビューを読んでくださった、閲覧者の皆様に、ご挨拶だけよろしくお願いします!

山城 はい、この記事を見てくださった皆様、ありがとうございます。これからの夢を語っていったりとか、私自身の好みとかも、この記事で知って貰えたと思います。まだまだ邁進中なので、今はひよっこの新人声優ですが、これからどんどんBigになって、皆さまをアッと驚かせるような、そして、皆の“推し”になれるような、声優になろうと思うので、よかったら応援よろしくお願いします! 以上、山城リアンでした!

取材協力 (株)ガジェットリンク

声優 山城リアン

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