アントラー

アントラーはバンダイウルトラ怪獣シリーズソフビを演出に使用している。

アントラーのソフビは、バンダイウルトラ怪獣シリーズ開始当初の1983年に発売されて、それはその後改修されないまま現在に至っているが、今回使用したのはその1983年版ではなく、2005年に放映された『ウルトラマンマックス』に登場する、通称マックス版アントラーのソフビである。

2005年のマックスと2006年の『ウルトラマンメビウス』は、共に過去怪獣がリバイバル登場したが、そこで再商品化された怪獣もいれば、初商品化された怪獣もいる。

そしてまた、マックス版・メビウス版が、元のデザインと違っている怪獣もいれば、昔のままのデザインで活躍した怪獣もいるという、ちょっとややこしい状態。

ここでちょっと、マックス・メビウス版リメイク怪獣ソフビに関して、ざっと状況を大別してみたい。

まずは、マックス・メビウスに再登場した際デザインが変更されず、なおかつ旧版ソフビが既存していたにも関わらず、リメイク版ソフビが発売された怪獣。

これはある意味、一番幸運な怪獣達であろう。

この例は、マックスだとアントラーのみ。メビウスではウィンダム・ベロクロン・バキシムなどがこれに当たる。

次は、マックス・メビウスに再登場した際、デザインが微妙に変更されたうえで、なおかつ旧版ソフビが既存していたにも関わらず、リメイク版が発売された怪獣。

ここで言うデザインの違いは、体型の太さとか塗装模様のレベル。

マックスのゴモラやメトロン星人、メビウスのミクラス・グドン・サラマンドラ辺りがこれに当たるだろう。

次は、マックス・メビウスに再登場した際、デザインが微妙に変更された程度の怪獣で、過去シリーズのラインナップにはなく、マックス・メビウスの商品として初めてソフビ化された怪獣。

メビウスのバードン・サドラ辺りがこれに当たる。

多少の変更に目をつぶれば、充分過去シリーズのキャラの代用品としては合格点に値する。

次は、マックス・メビウスに再登場したものの、過去と比較して特にデザイン変更がなく、かつ、過去シリーズにおいてすでにソフビが発売されていた為、新造形版はあえて発売されなかった怪獣。

マックスのレッドキング・ゼットン・ダークバルタン(バルタン星人)。メビウスのベムスター・ツインテール・巨大ヤプール・ムカデンダー・メフィラス星人辺りがこのカテゴリ。

次は、過去シリーズではリリースされず、マックス・メビウスでデザインもそのまま再登場したのに、それでもやはり商品化されなかった怪獣。

考えてみれば、彼らが一番不遇な存在か。

マックスではピット星人がこれに当たるだろうが、メビウスではこのカテゴリの怪獣が意外と多く、ドラゴリー・ノーバ・ルナチクス・ホー・などなどがいる。

このカテゴリの怪獣は、現在進行形の2013年以降の小型ウルトラ怪獣シリーズソフビで商品化されているキャラも少なくない。

最後は、元の怪獣がモチーフ止まりでデザイン自体がリファインされた、まさにマックス・メビウス版のオリジナル怪獣。

これはマックスのエレキングやピグモン。メビウスではゾアムルチの他、劇場版に登場したザラブ星人・ガッツ星人・ナックル星人・テンペラー星人などが挙げられる。

メビウス4星人のうち、ザラブ・ガッツ・テンペラーは、過去のシリーズのソフビも出ている。

また、マックスのタイニーバルタンもこのカテゴリに入るかもしれないが、メビウスのゾアムルチ同様、ソフビは発売されていない。

さてそういった経緯や状況を踏まえて、マックス版アントラーの話になるが、その出来は、マックス版と初代マン版の差異を考慮に入れなければ、さすがというしかないクオリティを誇る。

1983年の初代版では、直立不動だった姿勢も、まさにアントラーというポーズで立体化され、嵌着可動でのポーズの幅も広い。

頭部の大きさや、胴体の昆虫的なシルエットも、完璧な状態で再現されている。

加えて塗装も、頭部・胴体と四肢で、つやの有り無しを分けてある懲りよう。

今回は、満点の出来のソフビに経緯を表し、商品そのままで、軽い墨入れだけして撮影に使用している。

また、本編でアントラーは、ウルトラマンとの戦闘において、地中から上半身だけを出した状態で戦ったり、クライマックスには右角を折られたりしていたが、今回はそれらの状態は、別に用意したアントラーのソフビ(同じバンダイのマックス版アントラー)の下半身をカットしたり、右角をカットした状態を、通常のソフビのパーツと組み合わせて撮影に使用している。

(アントラー・ダメージ)

折られた右角の内部は、肉厚を薄く削り取って黒で塗ってある。

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