M1号は、昨今の怪獣レトロタイプソフビメーカーの中でも、最古参で商品をリリースしている第三メーカー。造形センスと商品展開には定評もある、特撮フィギアメーカーでは老舗である。

マルサンブルマァクの怪獣ソフビを、良い意味で模倣した商品は、当時立体化されてなかった怪獣を、「もしブルマァクが商品化していたら」のifを巧みに盛り込むことで、一定のファン層を開拓してきた。

近頃では、M1号の経営姿勢や戦略、商品クオリティに対して、苦言を呈する流れもあるようではあるが、「現代の技術、販売ルートで、40年前の仮想怪獣ソフビを展開する」というM1号の着想がなかったら、昨今のマーミットややまなやといった、追従他社の商品の隆盛もなかったわけであり、そういった着想を実際に商品カテゴリとして開拓したM1号の功績は、素直に称えたいと思うのが本音である。

今回使用したグリーンモンスも、マルブルタイプのソフビに見られるディフォルメセンスと、現代的な視点でのリアリズムの融合が絶妙である。

関着の設定や、その可動も、玩具としてのソフビ人形として考えられている。

特に左腕などは、体のラインにぴったり合わせた状態も決まり、劇中のイメージを損なわないシルエットを保ちながらも、可動範囲は意外と広く、遊び甲斐もあったりする。

塗装も、基本的な配色は劇中に忠実でありながらも、基本色のグリーンをメタリックグリーンに置き換えることで、玩具的な派手さも忘れてはいない。

今回はこの良アイテムを、くるみ塗装して撮影に使用した。

全体の体色は、濃緑色にコバルトブルーを混ぜた青緑をベースに、そこにダークグリーンやオリーブドラブなどで変化をつけて塗装。

顔(?)の中心部はキャラクターイエローで塗り、その周辺にも黄色系で何段階かのグラディエーションをつける。

両腰にある目(?)はオレンジで塗り、後は全体に墨入れを施した。

時計塔

本話クライマックスでの、ウルトラマンとグリーンモンスの対決を、息呑む演出で彩ったのが、時計塔の存在である。

今回の演出では、この時計塔の再現は不可欠であったため、毎度おなじみの紙工作で、この時計塔を再現した。

とは言っても、技術的・時間的・予算的な制約もあり、細部まで忠実に、というわけにはいかず、あくまで雰囲気のレベルでしかない。

工作は基本的にはいつものように、小学生レベルの紙工作。

時計の針や文字盤は細ペンマジックでの手描き。

頂点のアンテナ(?)は0.8mm真鍮線だが、あとは全てが紙で出来ている。

土台四隅とアンテナ先端のライトは、最初からフォトショップで、描画するつもりであったので造形していない。

塗装はMrカラーのガルグレー。 細かく本編の時計塔と見比べてしまえば落差は大きいが、ナイトシーンということもあるので、雰囲気だけ伝わっていれば幸いである。

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